古きよき、美しい悪魔

いやな夢を見て、

美しい悪魔が「今後愛する人と夜一緒にすごしてはならない、さもなくば……」と脅してきて、
私は「それは一生ってこと?無理だよ」とこたえる。


起きたらまだ寝る体勢に入ってから二時間ぐらいしかたってなくて、げんなりした。

いまのところこの旅行でわたしは癒されていない。
てゆーか、自分の人生で「癒し」という感覚をリアルタイムで感じたことない。

もっと言っちゃうと、幸せや楽しさや嬉しさ、みたいな漠然としたポジティブな感情ってリアルタイムで感じることはまずない。
「あのとき楽しかったな〜」と、あとから感じるものだ。つまり、後付けの感情なんだよ、楽しさとかって。

もう、二度と味わうことができない、という事実に直面すると、すごい大事な時間だったということに気づく。で、それが幸せや楽しさとしてひょーげんされるというわけだ。

だから、私が気づかないだけで私はこの旅行で癒されてるし、すごい楽しんでるんだ、きっと。

(いまのところ、この旅行で一番楽しかったのは思いつき(明日とか温泉入りたいなー)を即座に実行にうつすという決定をした瞬間で、あとはその瞬間の喜びの責任をとってるみたいな、付録程度のものだ。すくなくともいまは。)


あと、冒頭の悪魔は「複数人と性的関係を持つな」とか、青少年なんたら委員会みたいな契約もせまってきた。
私は、恐怖の中で(あーそんな"正論"みたいなこと言っちゃうんだ、悪魔なのに)と、ややびっくりした。


大浴場の鏡の中で見た自分が、よく大浴場で見かけるお母さんの顔をしてて笑った。
「コウちゃん、走らないーーー!」
とか叫んでるタイプの人ね。
ああ、私はもう少女ではないのだなあと。皆さまに「当たり前だろ!」とドヤされそうなことを思い、やや切なくなりました。


そのため?か、部屋に戻ってから一時間半以上も「自分の将来の娘、息子に名前をつけるとしたら」というお題でブレストしてしまった……

結果、「いまる」って最高の名前だな!!!という話にまとまった。
いや、わたしはつけねえけど、二番煎じだし、でも最高の名前だ。

いきてるだけでまるもうけ。

存在への圧倒的◯だよね。

わたしも、自分の子どもにおっきいおっきい◯を、わたしが死んでも残る大きな◯をつけてあげられる人間になりたい。