そんなキノコで私もありたかった

久しぶりに朝電車に乗っている。
いつもなら今起きて焦ってお風呂に入っている時間だ。

人は自分の空間、パーソナルスペースに許可なく異物に入り込まれることを恐れると私は思っていて。
一直線に入り込んでくる虫とか、至近距離で一方的に話しかけてくる外国人とか、菌とかそういうものが怖いと感じるのは自分が許したゾーンの内側に前触れなく入り込んでくるからだと思う。

電車も同じで、乗るときにある程度予期しているからまだいいものの、自分のゾーンの内側に自分の肌のすぐ隣に異物が接近してくる状態で、その不快さを互いに感じ合い牽制し合ってるため大変不快な空間が生まれる。

私は早くも耳がつまって体調が悪くなってきた。
家に帰りたい。

快じゃない香りがするんだけどもしかしたら私のコートからかもしれない。
タバコといろんな飲食物の混ざった朝の歌舞伎町のかおり。

鼻の頭に赤い出来物?ができて、ただでさえ不恰好な鼻があらあらまあまあといった仕様である。

私は普通に生きるにはエネルギー量が少なすぎて、漫画に出てくる陰気な女子のようなオーラを放ちながら教室の隅でキノコを栽培している。
とにかく私みたいな人間のつくったものは、キノコでさえも不味いに違いない。
キノコにしてもぬめりすぎているような代物が出来上がるのだろう。

愛おしいねえ可愛いねえと甘やかされるキノコでありたかったわたしも。